※お読みになられる前に

この日記は言わずもがなフィクションです。
また原作の設定とは大きく異なります。
その上佐藤氏の性格に至っては激しく逸脱しております。
あくまで「二次創作(またの名を愚か者の妄想とも言う)」であるということを踏まえた上でお読みください。
また、精神的ダメージを受ける可能性がありますので、コリャ駄目だ、と感じたらすみやかに退去してください。
言いましたからね、後は知りませんよ。
でも第一話目はまだマシなほう。


11月25日 秋晴れ ■今日から・・■


季節の変わり目です。

折角ですから一つの大きな区切り目として、今日から日記を付けてみようかと思います。

この3年間というもの・・いえ、正確にはあの方、松下一郎 と出会ってからというもの、
何だか自分自身も考え方も、そして自分のいる環境も何もかも変わってしまいました。
それが悪い事だったのか、・・まあ、少なくとも辛い事の方が多かった3年ではありましたが、
思い返すにつけ私が今までこれが世の中だと信じていたものがこんなにも視野の狭い、
植え付けられたに過ぎない概念で凝固まったちっぽけなものだったのだと痛切に思いしらされます、

もちろん知らない事は悪い事ではありません、ですが知ろうとしないのは悪い事です。

私も心を入れ替えました、
・・などと言うのは簡単ですが、この3年でくだらない只の人であった自分にもはっきりと変化があった事を実感しています、
今までの私は、お恥ずかしながら・・自分が優れた人間だと思っていました、

有名な大学を出て、一流企業に勤め・・、

それが私が生まれてこのかた「成功」と信じてきた道でした、

周りもそうだと認めてくれました、しかしそれが一体誰の幸せに繋がったと言うのでしょう?
結局は自分一人の身さえ護る事が出来なかったのですから。

ただ、今は、彼が立派に成人するまで、

いえ、

その後も彼が彼の念願を果たすまで忠実に仕え、守り通していきたい、
この小さな主人の信念に従い、必要なればこの命を捧げ殉じるべく、それが今の私の「望み」なのです。

・・実のところ、愚かにも私は未だに彼の人が目指す「千年王国」のなんたるかを完全に把握した訳ではありません、
では何故見えない目的に全霊を投じるのかと問われれば「見たいから」としか答えようがありません。
不純な動機でしょうか?
しかしいまだかつて「全人類にとって本当の平等にして平和なる世界」を誰が目にしたと言うのでしょう?
メシアが目指すそれは「一辺倒の共産主義」などではない筈です、それを目にする事を望むのはどんな望みにもまして優るところではないでしょうか?
無論、誰かがそれを成し遂げてくれるのをただ待つだけでなく、彼の使徒として使えられる事を幸運に思いながら、

しかし乍ら私には特別な能力も力もありませんから傍にお仕えして何を手助け出来るのかと言われれば・・、
何も出来ないかもしれません。
ただ何かをする前に諦めることだけはしたくないのです。
そしてたとえ、私の命あるうちにそれを見る事が無くとも、

少しでも「ゴール」に近い場所へ、

たどり着きたいと、

私は心から望んでいます。


あの方が、メシアがこの世に戻られたあと・・、一度も私を責めるような事はおっしゃいませんでした。
本当は、お聞きしたいです、私のおろかな行為をお怒になってらっしゃらないですか?と、
そして答えが何であれ面と向かって貴方に謝罪をさせていただきたいのです。
しかしメシアは何もおしゃられません、まだ、私にもそれを聞き出すことの出来る身分ではない・・と考えています。
それというのも、簡単に言葉だけで謝罪するぐらいなら、・・上手く表現できませんが、
今はこの身の全てを投じてお使えする覚悟を態度で示すのみ他ありません。
いつか必ず心からの謝罪を。


・・ところで、メシアが成人なさる頃って私はいくつになってるのでしょう・・?
・・・怖いので考えるのはやめときましょう・・(自爆)


・・えー・・、最近の近況をお話しておきます。
メシアが復活なさったことは公には秘密です、あれだけ世界を巻き込んでの一大クーデターを起こした、
しかも死んだはずの張本人が生き返ったとなったら再び世界は大騒ぎです、メシアをあからさまに攻撃対象とすることも辞さないでしょう。道理です。
現在はメシアも戻られたばかりで準備も整ってませんから時期尚早ということでの配慮です。
ですが例の悪魔、ベルゼブブとお父上の前には姿を見せられました、そして悪魔を脅して・・これはお手の物ですね、
太平洋電機の再建に努めるお父上に経済面での全面的バックアップを持ちかけました、
そのおかげで会社は短期間に勢いを盛返すことが出来たのです。

そしてメシアはといえば一応現在世間的には「松下一郎」は死んでいるのですから、東京の外れにあるこの小さな一軒家で、一応持ち主名義は蛙男さんとなっていますが、暮らしています、ついでに私も身を置かせていただいてます。

お父上も会社を盛り立てる一方でメシアの事業に積極的に加担してくれる意向を示されています。
下準備が再び整うまで経済面でのバックアップは必ず必要になりますから。

全ては再び動き始めたということです。


あ、それから私事ですが・・、
何かとご心配をおかけしました私の体調も順調に回復に向かっています、
身の回りが安定してきたからでしょうか?
病は気からとはよく申しますが我ながら現金な体調ですね・・(^_^;)


先日などはこの東京にある現在のメシアの仮住まいで庭掃除などをいたしました。
さすがに木枯らしが吹くような寒さではありませんが庭の木々の木の葉が一面に降り積もってます。
ゆったりした時間のなかで庭の掃き掃除などするなんて何年ぶりでしょうか。
心が和みますね。

するとそのとき、近在の方でしょうか?最近よく家の前の道を通りかかる、
20歳代中頃程のお歳の非常に落ち着いた雰囲気の美しい女性が通りかかられました。
なんだか最近よくお会いするような気がします、
礼儀正しい方でふと目が合うとすこしはにかんだように二コリと笑って会釈なさってくださいます。(*^_^*)

いつもたおやかに着物などをお召しになられていらっしゃるので察するにどこかの良家の御令嬢でしょうか?
すっかり顔見知りになったころでしたから私もつい「寒いですね」とお声をかけてしまいました。
すると彼女も少しはにかんだ様に照れたように微笑みながら「ええ、本当に」と涼やかな声で返事してくださいました。


そのときです。
クイクイと袖が引かれた感じがしましたのでハッとして見ると眼下でメシアが私の袖を掴んでらっしゃいます、

そして一言
「パパ----♥」
・・・・・・・・・・・と。




彼女は「チッ」と舌打ち一つして去っていってしまいました。




あれ? あれれ?



それ以来、彼女をこの通りで見かけたことがありません。

メ・・メシア・・??
やっぱり怒ってらっしゃるんですかぁ?????(;´Д`) ↓



選評・報復にしては、ささやかです